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2012年6月1日金曜日

PCXレース用エンジンのトラブル検証&組み直し


ここ最近は出張ばかりで、まったく自宅に居ない日々が続いています。先週は、週末の土日2日間だけ自宅に戻ったのですが日曜日の夕方には出張移動なので、その間になんとしても、レース用エンジンの問題解決だけはしておきたかった訳ですが、、、、、

今回は長文で(笑) 今後、ご自分で作業される方の注意点として参考になれば幸いです。


とりあえず、今回の状態を簡単にまとめておきます。

● エンディランス150cc組み込み、SP武川スポーツカムシャフト組み込み
● とりあえず普通に走る。ボチボチ速い。けど、本来の速さかどうかは不明
● 水温の表示温度がグングン高くなる。130~140度にもなる(通常時表示90度前後)
● サーキットレンジで走ると、熱ダレ&開け始めに時々失火している
● オイルの白濁は、目視で確認できるレベルではまったく発生無し

ソム兄さんやNKGくん、そして、技術論で絶対的信用を僕が持っているSさん、といった皆さんと色々とお話した結果、高い確率でヘッドガスケットからの圧抜けではないかと疑っていたので、そのあたりのチェックと対策を想定していました。


さて、検証スタート ♪


【 一応、燃焼状態の確認 】
トップの写真、このプラグの焼け、以下の写真のヘッドの状態、まあ、どれを見ても総体的に燃調が『薄い』という事はなさそうですね。(^_^;)
部分的な燃調のミスマッチはあるでしょうから、それは今後の調整課題という事で。

【 ガスケット抜けの可能性検証 その1 】
ヘッドのウォータージャケットに、ゼリー状の固形物があり、指で擦り潰すと水になりました。推測するに、混合気が水と混ざって、こんな状態になっているのかな?
なんにせよ普通の状態なら、100kmも走っていないのに、こんな不純物が付着する事は無い、と、思われます。

【 ガスケット抜けの可能性検証 その2 】
一番内側の部分、つまりスリーブが当たっている部分。向かって右側の方が圧着が弱かったような雰囲気を感じます。なんだか、面圧の掛かり方が向かって左側より弱いような。。。

まあ、なんにせよ、ガスケットからの僅かな圧抜けである事は、多分間違いないだろう、と、思われます。
こうして確認した訳ですが、シリンダーからの圧抜けが極僅かでも、安定的に起きていれば、とりあえず普通には走っているのに水温が異常に高く表示される状態として、筋が通ります。カム等々、ヘッドの中味に関しては、目立った擦動痕も無く特に問題は無さそう、、、だと思われます。

また、開け始めの失火は燃調にもよると思いますが、もしかすると、アクセル全閉の時に水蒸気を微妙にシリンダー内に吸い込んでおり、それが失火に繋がっていたのかも知れません。


さてさて、ガスケット抜け(だとして)の原因が果たして何なのか、、、

推測1 : ガスケット不良? ⇒ 見た限り問題なし。でも当然、新品に交換
推測2 : シリンダー or ヘッドの歪み? ⇒ 規定通りの測定で公差(0.05mm以下)以内
推測3 : 僕のトルク管理ヘタレ? ⇒ 次は更に神経質に組む!!!(^_^;)

すべては可能性の話になりますが、許容する面の歪み交差にしても、スタッドボルトの締め付けトルクにしても、あくまで125ccの純正での話。150ccでは許容公差がもっとシビアなのかも知れないし、規定トルクでは圧着不足なのかも知れません。

なので、これをもっと突き詰める事にします。以下、対処作業でございます。


【 面研したった!(シリンダー側) 】
マジックでマーキングして、平面板にコンパウンド塗って、その上でシャコシャコすると、マーカーの残りで僅かな歪みが解ります。シリンダー側は、スリーブの一部が僅かに凹んでいました。写真の矢印部分です。実寸では0.04mm(僕のシックネスゲージの最小単位)未満の歪みではありましたが。。。
これを限りなくゼロにするため、引き続きシャコシャコ、シャコシャコ、、、これだけで約1時間 w
【 面研したった!(ヘッド側) 】
コチラは純正部品なのに歪みが大きく、スタッドボルト部分が凸状態でした。写真でマークしている四隅だけが平面に当たる状態です。しつこいようですが、こちらも規定公差内の歪みなんです。でも許さん!(笑)

チカラが偏らないように、シャコシャコ、シャコシャコ、、、こちらは1.5時間くらいやってました ww

【 スタッドボルトの締め付けトルク管理 】
写真は無いですが、ワッシャ&ナットの接触面を改めて磨いて、しっかりオイル付けて、しつこい位に少しずつ対角に締め付けやりました。ガスケットの圧着具合やスタッドボルトの長さによる微妙な捩れの影響で、僅かずつだけど締まるんですよね。一服しながら、延々とやってました(笑)

ちなみに、規定トルク28Nmのところ、今回は30Nmで締め付けさせて頂きましたです。m(__)m


・・・結果、無事解決!パチパチ (^-^)


テストコース、、、ですよ(^^ゞ、そこでの結果では低速走行で表示水温90度台、高速走行では、導風板効果も相まってなのか、表示水温80度台で安定していました。いや~、良かったです ♪

これでやっと、宿題が一つ片付いた気分です。スッキリさっぱり (^-^)


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