コンロッド、見事にポッキリ (^_^;)
誰も待っていなかったかも知れませんが、一応、お待たせしました。と、言っときます(笑)
誰もチャレンジングな前例を作ってくれないので、いつか壊れる覚悟の人柱街道まっしぐらな僕の、最初の内燃機トラブル報告です。今回は、ちょいと長いですぜ。(^^ゞ
まずは、壊れた状況の構成を簡単に書いておきましょう。
・ カメレオンファクトリー メガトン170KIT
・ PCX150ヘッド + 圧縮比13:1狙いのガスケット構成
・ SP武川スポーツカムシャフト
・ FAZE用35mm口径スロットルボディ + 直ファンネル
・ 9,500rpm付近を変速で常用
・ 伸びきり11,000rpmリミット
あ、プーリーはMFRⅡなので、発進加速時はいつも10,000rpm以上に跳ね上がってますw
スロットルボディはMMR30mm口径も併用していましたが、この構成で最初の100~200kmくらいは特に問題も感じず、180~200ccクラスのシグナス系と同等の速さも出ていました。手前味噌ですが、その根拠としてS-1GPの最終戦も、スクミのSS1/32mileも、車重やタイヤ、僕の体重を考慮すれば、速さという観点では、なかなかのモノだったかと思っています。はい。(^^ゞ
【 トラブルの前兆 】
実は、スクミの時あたりから、冷間アイドリング時の打音が出るようになり、暖気すると消えるという状態になっていました。
推測としてはピストンの首振り音。冷間時のクリアランスが少し広いのかな?という推測です。この辺は、現地にいた人には話をしたかと思います。
時間的猶予が無く、そのままスクミ、S-1GP最終戦を走りました。んで、急に連日の現場仕事が舞い込んできたので、メンテナンスする暇も無く年明け。
そして、年明けの走り比べ用に、急遽久しぶりにこのエンジンに火を入れた訳ですが、
例の打音が暖気してもアイドリング中は出っぱなしという状態に。少々不安はありましたが、回転上げると打音が消えるし、走行フィーリングも変化なしだったので、走り比べ後に腰上を開けてチェックしよう、、、なーんて思ってたら、その走り比べで
ボカーンとね、なっちゃった訳です。(^^ゞ
ではでは、事後の状況把握から推測する検証でございます。
【 検証 : コンロッド小端部が事の始まり(と推測) 】
以下に推測の根拠を並べますが、根本原因は別として、最初に壊れたのはコンロッド小端部で間違いないと思われます。一般的にありがちな、ピストン砕けや棚落ち、バルブの傘落ちではございません。写真で見てみましょうか。
はい、見事にポッキリ(笑)
これが『ボカーン』のスタートでしょう。ピストンのキズやスカートの砕けは、折れたコンロッドが叩き壊したと思われます。
なぜか?
はい、次の写真。
見てください、この綺麗なシリンダー内壁。スカートが先に砕けたのなら、キズだらけになってるはずでございます。
反対側も。小さなエクボ痕は、折れたコンロッドが暴れて付けたのでしょう。繰り返しますが、スカートが先に壊れたのであれば、擦動痕になるでしょうからね。
はい、次~♪
解るかな?写真配置でピストンピンより上の、ピストン裏面に、ぶっ叩き跡が。こんなとこのキズ、折れたコンロッド以外に、付けられる人は居ないと思うのであります。(^_^;)
ちなみに、ピストン上面が盛り上がっていました。それほどの衝撃だったようです。
そしてこんなん。まあねえ、クランク軸は慣性で回ってしまいますので、折れたコンロッドが暴れまわって、スリーブ叩き壊したんですね(笑)
そして、ケースも叩き壊して。いやまあ、なんとも見事な暴れっぷりです(笑)
そして、散々暴れたのちに、どこかに引っ掛かったストレスで根元もポッキリ、と思われます。折れたコンロッドは、どこかに遊びに行っちゃった(笑)ようで、ケース内には残っていませんでした。(^_^;)
では、もうちょっと推測の材料となる写真でも。
これはヘッドをめくった直後です。ピストンの固着を見ようと、ピストンを押してしまったので引っ込んでいますが、ほぼ上死点位置に留まっていました。そして、なんか変だと思ったら、約100度ほどピストンが回転してる(笑)
折れたコンロッドに何度も叩かれて、クルクル回っちゃったようですね。これは、最初の写真で本来付くはずのない場所に打痕がある事からも推測できます。
お次はピストン上面。棚落ちどころか、デトネ痕すらありません。結果論として、少なくとも『材質強度』という観点では、カメファクさんの『鍛造』ピストンにウソは無さそうで、なかなか優秀だと思いますよ。
あ、『精度』は別として(爆)
最後にヘッド。インレットバルブがピストンに軽くヒットしたようで歪んでいましたが、幸い、ピストン砕けが無く、バルブ傘も落ちていないので無傷です ♪
後のチェックで、ピストンロケットを喰らった衝撃で僅かな歪みが出ていたのが判明しましたが、許容公差以内の歪みでした。
修正して再利用を試みますw
はい、とまあこんな感じでございました。何か違う推測を想定出来そうでしたら、是非是非ご意見を下さいませ。色々な角度から物事を考えたいので、ご意見大募集です ♪
【 さて、そもそもの根本原因は? 】
コンロッドが弱い。という短絡的な根本原因ではないと思っています。弱いことは弱いと思うのですが、
例の打音がタチの悪い激しい首振りだったとすると、継続的に微振動がコンロッドに与え続けられていた事になるので、そうした微振動による金属疲労もひとつの要因じゃないかと、僕は思うわけです。こちらも、絶賛ご意見募集中 (^_^;)
なので、僕はもう一度同じ構成でエンジンを組み直しています。そして、また同じ打音が出はじめたら、今度は即座にエンジン開けて検証してみます。
・・・もし打音が出なかったら?
そりゃもう、最初のカメファクピストンの精度が悪かった、という事でね。www
・・・もし打音も無いのに、またコンロッド折れたら?
そのときは素直に、強化コンロッド入手するまで大人しくしてます(爆)
【 169ccボアアップを考えている方へ一言 】
コンロッドが弱いという事だけが今回の根本原因だとは思っていませんが、だからと言ってコンロッドが強いとも思っていません。僕の狙っているパッケージングは、かなり危険である事に変わりは無いので、もう少しマージン取る事をオススメします。
圧縮比を控え目にするとか、常用回転を低めにするとか、回転リミットを純正レベルに抑えるとか、武川カムは使わずに、さらに低い回転常用でトルクで走るようなセッティングにするとか。
参考までに、武川の169ccやハンター系の169ccは、ほぼ間違いなく同じピストンですが、今回のような打音は今のところ友人含めて発生しておりません。カメファクのピストンスカートが小さい事も、もしかしたら一つの要因かもしれませんね。。。
でもね! 自分で言うのもアレ(笑)ですが、速さを求めるならこの構成は、現在入手できるパーツの組み合わせとしては結構良いと思っています。まもなく、前回とまったく同じ状態で復活させますので、第2期人柱チャレンジをお楽しみに~♪ w
ではでは m(__)m
※ みんカラで頂いているコメントへのリンク ※