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2014年8月31日日曜日

フロント足周りセッティングの下準備(オリフィス加工)

思いのほか左手親指の骨折治療が長引いており、バイクに乗れずストレスが蓄積されています。。。あ、どうも、ブログも久しぶりです。(^_^;)

乗れないなら乗れないで、次に乗るときまでの準備を色々と進めているのですが、前々から改善の余地があるのは解っていても後回しにしていた、フロント足周りのセッティング煮詰めに向けた下準備なんぞしてみました。今回はその下準備について紹介しておきますです。

フロント12インチ化を検証し始めた時から何かと手伝ってもらっているハナちゃんに、僕が無頓着で理解していない部分を補ってもらったりしつつ、作戦を練り込んだ次第 (;・∀・)


PCXの場合、NCYのフロントフォークの方が多少なり減衰は効いている感触ではあるものの、基本的に伸び側減衰が弱すぎます。レース車両の12インチ化に伴いステアリングステムを新品にしてフロント周りをキッチリ組み込んだのですが、動きがスムーズになった結果、なんとまあ余計にヒョコヒョコと戻ってくること(笑)
フォークオイルを10番⇒15番に換えても、まだ全然ヒョコヒョコ(笑)

いままでも基本的にそうだったのですが、コーナー進入時にフロントブレーキを多めに引きずりながら寝かし込むことでヒョコヒョコを抑制していました。そうしないと、フロントの伸びが早すぎて思い通りに走れないのでね。
とはいえ、これでOKとは全然思ってなく、出来れば余計な神経は使いたくないんです。当然ながら、更に突き詰めて走るには根本的に特性を改善させるのは必要不可欠ですし。

ちなみに純正フォークだと、このヒョコヒョコがもっと顕著です。(;・∀・)


という事で、細かい議論や紆余曲折をここに書いてもキリがないので省略しますが、フロントサスペンションセットアップを進めていく上で、伸縮の減衰バランスとして伸び側を強くし、程良いバランスを見い出したらバネやオイルで煮詰めを進めたい訳ですね。

その検証の第1歩となる下準備が、以下の通りなのであります。



● シートパイプのオリフィス(小孔)加工考察
NCYフロントフォーク内のシートパイプ

フロントフォークの減衰機構をつかさどるのが、この写真の『シートパイプ』でして、これはフロントフォークの中に納まっています。仕組みを解説すると大変なことになるので今回は省略させて頂きます (^_^;)
PCXの場合、形状こそ違いますが純正もNCYもシートパイプの設計思想はほぼ共通です。

向かって左側の大きな穴(計4個)が縮み側の減衰特性、
向かって右側の小さい穴(計2個)が伸び側の減衰特性、

とまあ、各々をつかさどっています。厳密には多少なり相互に影響しあうのですが、それは今回ちょっと横に置いておいて、、、( ̄▽ ̄)

とにもかくにも、伸縮の減衰バランスとして伸び側を強くしたい訳ですから、向かって右側の小さい穴(以後、オリフィスと呼びます)をより小さくすれば良い訳です。問題は、どれくらい小さくするのか?なのですが。。。知らねーよそんなの!なのでありますwwww


僕の場合、過去に減衰調整式のフロントフォークしか使った事が無く、純正加工なんぞした事ありませんのでサジ加減が全く解りません。となると、これはもう実験してみるしかない訳で、手をオイルでベタベタにしながら、ハナちゃんと二人でアレコレと遊んでみました(笑)

あくまで検証なので、伸び側減衰用オリフィスをテープで塞いで仮組みし、オイルを入れてインナーチューブを上下させてみたり、、、という実験 ( ̄▽ ̄)

あ、ちなみにNCYのフロントフォークが検証のベースです。


【 実験その1 : 両方塞いでみる 】
びっくり仰天、とんでもなく動かなくなりましたww これはさすがに無さそう。

【 実験その2 : 片方塞いでみる 】
んんんー?なんとなく程よく粘りがあるような、ちょっと減衰強過ぎるような、、、上塞ぎ、下塞ぎ、両方やってみたけど違いは解りませーーん。

【 実験その3 : 純正とNCYで比較 】
純正はインナーチューブ側にも伸び減衰用のオリフィスが開いているので、計3個開いている事になります。これ、シートパイプ側1個塞ぎだと、程々に減衰が強くなる印象 ♪


概ねこんな実験の結果、、、なんとなく1個塞ぎで普通に走れそうな予感 (・∀・)? まあ、とりあえず1個塞いで走ってみましょう、その結果で修正してみましょう、という結論になりまして。そうと決まれば、早速溶接出来る人に連絡して突撃です(笑)

そう、自宅に溶接設備のあるwindfarm先生のもとへ。(゚∀゚)



● 伸び減衰用オリフィス1個塞ぎ加工

僕の手元には、すっ転んでインナーチューブが曲がったNCYのフロントフォークが2セットもタンスの肥やしになっているので、この2セットのシートパイプを外し、それから純正の1セットも外し、合計3セット6本のシートパイプをwindfarm先生に溶接で加工して頂きました。

写真のそれぞれを説明すると、、、
上 : NCYシートパイプ標準状態
中 : 伸び側減衰用オリフィス片側溶接埋め
下 : グラインダーでボチボチきれい?に。

といった感じです。溶接って便利!!(・∀・) ♪
windfarmさん、改めてありがとうございました ♪


さて、これでとりあえず実走検証の第1歩の準備は出来ました。そう簡単に1発でドンピシャにはならないでしょうけど、相変わらずの試してガッテン根性で次回の練習走行時に現地で付け替えをしながら、フィーリングを探ってみます。



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2014年8月4日月曜日

PCX169レース車両、Fブレーキ制動力アップ検証

前回ブログで予告した、220mmディスクでのフロントブレーキ強化に向けた『次なる作戦』、昨日の日曜日にイワイサーキットで行われていた、mixiユーザさん主体のPCX私服走行会にお邪魔して、早速検証してきました ♪

・・・いやだなあ、さすがに僕が走る訳ないじゃないですかwwww


今回の主役はこの人です。
テストライダー : エルデくんw

たまたまお互いに行ける算段が付いたので、協力してもらった次第です。そして、検証作業ですからね、部品交換とかも当然ある訳ですが、、、

・・・いやだなあ、僕がギブスのまま作業する訳ないじゃないですかwwww


今回の主役はこの人です。
メカニック : エルデくんwwww

あ、ちなみに監督は、行きも帰りも僕の車の助手席にふんぞり返っていたハナちゃん(笑)

僕自身、今までずっと自分で好き勝手にやってきている人なので、こうやって人様にお願いして作業を進めるのは稀なんですよね。
それもこれも、エルデくんが本職の2輪メカニックであり、自身も幼少期ポケバイからモータースポーツに関わり続けている経験者であり、体感センサーの感度は、今までの技術談義から十二分に信用できる事が解っていたからこそ、安心してお願い出来た次第。

ありがとね、エルデくん♪ 感謝を込めて、これからはプリンスエルデと呼ぶよw


さて、本題に行きましょう (^_^;)


● STEP1 : キャリパーブリッヂボルト強化
一般的に、タッチの良さ、握りこんだ時の制動力の立ち上がり、このあたりがブリッヂボルトの強さで変わります。

右側がFGチタンに交換後の写真。質素なガンメタ色、カスタム感はまったくゼロ。なのに値段は、、、聞かないでってば(笑)


● STEP2 : サンスター製ディスクへ交換
どれほどの制動力変化があるかは、僕自身が知識不足なので予測が難しかったのですが、少なくとも熱耐性は確実に上がり、フェード現象は抑えられやすいであろうとの狙いで交換。
スリットや穴の配置、単純な表面積の向上などから、摩擦係数も多少なり上がるかな?


まずは、エルデくんにS-1GP走行時のまま10周程度の連続走行をしてもらい、現状のフィーリングを覚えてもらいます。当日は気象庁発表の気温でも35度超え! 現地温度は更に高かったと思うので、ブレーキにとってはとても過酷な条件でして、テストには持って来いでした。

イワイサーキットは、30秒ほどの周回の中で、2回の深いブレーキ、3回の浅いブレーキ、といったシチュエーション。これの連続走行なのですが、、、

やっぱり完全なスペック不足が明らかで、6~7周程度でペーパーロック気味になりレバーはふかふかに。10周付近ではフェードも起こり始め、効きが悪くなってきたとの事で走行終了。

うーん、、、厳しいですね。(;・∀・)

この時の状態を【100】として、制動力の変化度合いの検証を、エルデくんに丸投げで進めてもらった訳です。(=゚ω゚)ノ


【 STEP1 : エルデ指数108 】
ブリッヂボルト交換により、握り込んで行った時の制動力の立ち上がりが良くなったとの事。握力はまだ求められるものの、握った分だけ更に効く、という感覚が上乗せされたようです。変化として、一割増しは言い過ぎかな?との事で、ヒャクハチ。(^_^;)


【 STEP1+2 : エルデ指数125 】
STEP1に追加で、ディスク交換のSTEP2へ。嬉しい事にこちらは明らかな制動力の向上を感じたとの事で、エルデくん的には高評価でした! (゚∀゚) ♪
ただ、理想的な制動力とまでは言えない、でも必要とされる握力は確実に減って、違和感なく深いブレーキができた、との事で、僕の予想以上の高評価【125%】でした。(・∀・)


また、【STEP1+2】においては、ペーパーロックは相変わらず発生するものの、その程度は低くなり、フェードに関しては全く感じず、ブレーキの効き自体は不安を感じなかったそうです。朝イチより気温は確実に上がっていましたし、『10周でサイン出すからね』と言っておいて、こっそり12周走らせた(笑)上でこの評価。なかなかgoodではないでしょうか ♪

手が治って、自分で走らせるのが非常に楽しみでございます (゚∀゚)



● 午後は試乗サービスで ♪
さて、午前中ギリギリで検証は一区切りできたので、午後はエルデくんに自由に乗ってもらいました。お礼も兼ねて『転んでもいいよ~ww』って言ったのに、どうも遠慮があったようで(笑)
まあ、楽しんではもらえたようで、なによりでございます。

柴ちゃんと、追いかけっこもしていたようで。

 (・∀・)

また、mixiユーザさんにも、せっかくの機会なので169ccわんぱくエンジン体験してもらおうと、遠慮なく試乗してもらいました。
ボアアップと小細工で、これくらい変わるよ♪って事に、なかなか驚いていらっしゃったようで。

いつでも魔改造の道の入り口でお待ちしておりますよwwww


今回は、本来の参加表明期日までに意思表示もなく、直前に遊びに行くと決めて、主催のみーさんにはご迷惑をお掛けしました、すみません。また、地元のPCX関連の友人もバカばっかり(笑)なので、急遽の参加で走ったり、冷やかしに遊びにきたり、、、(^_^;)

結局、mixiユーザさんと総計で16名だったかな?楽しい日曜日でございました♪



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2014年8月1日金曜日

PCX純正サイズ(220mm径)でのフロントブレーキ強化

frandoの対向4POTキャリパー ♪

フロント12インチ計画に伴い、フロントブレーキにも変更が必要になります。今回はそのへんの話をまとめておきましょ。 とりあえず恒例の関連する過去ログを。m(__)m

● 『フロントにBT601(12インチ)を履こう計画』 その1
● 『フロントにBT601(12インチ)を履こう計画』 その2
● 『フロントにBT601(12インチ)を履こう計画』 その3

シグナス等と違い、元々14インチのPCXはホイール内部スペースに余裕があり、フロントブレーキのコンポーネントをそこに飲み込ませるような設計なんですね。これによって左右のフォークピッチが細められています。

これ、12インチにしちゃうと当然のようにスペースが無くなるので、260mmのディスクなんて到底収まりません。という事で、ブレーキディスクを小さくするか、フロント周りをフォークピッチの広い他車種に丸ごと換装するか、、、んで、今回は前者の手法という事です。


その今回の基本コンポーネントは以下の通り。写真はトップの通り。
純正220mmブレーキディスク 】
【 frando対向4POTキャリパー 】


レースレンジで走らせるとなると、『純正キャリパー3POT仕様+260mmディスク』でも限界を感じていたので、220mmディスクとなるとさすがに純正キャリパーでは厳しいです。なので、今回は対向4POTに移行する事にしたのですが、、、言うのは簡単(笑)

当然ながら、キャリパーサポートが世の中に存在しません (^_^;)
つまり、それを作るところから始めるという事になる訳ですね ww


はい、という事で製造加工のプロ、H390さん全面協力のもとキャリパーサポートが完成しました♪ 採寸や形状設計、材質などの打合せには、解析のプロのwindfarm変態先生にも協力頂きました、どうもありがとうございます♪

H390さんの茶目っ気で『1PAC』ロゴまで刻印で入れてもらっちゃいました (^-^)

装着するとこうなります。この基本設計が汎用性を持てるよう、ディスクオフセットは完全に純正と同じで設計しました。フロントフォークも、とりあえずは純正とNCYのどちらにも取付できるように形状設計しています。

つまり、完全どノーマルPCXにポン付け出来る設計、という事ですな (・∀・)

ホイール内側のクリアランスはこんな感じです。一つ前の写真では、ホイールリムとバンジョーが接触している様に見えますが、見ての通りちゃんと3mmくらい(笑)、クリアランスあります♪ 十分っしょ?ww

純正ホイールや、出回っている13インチホイールなら、スペースがあるし当然なんの問題も無いです。

そして、マスターシリンダーもfrandoのラジアルマスター(15mm径)に。
容量は14mm径が本来適合なのですが、しっかりと押し出せるようにちょいと容量を上げて、今回は15mm径を選びました。

あまりに扱いにくいようなら14mmに戻すかも知れませんがw (結果として全然平気でした)

ディスクが220mmという状況では制動力にちょっと不安があったので、リリース直後にMファクトリーさんから受け取ったNEWパッド。社長さん、どうもありがとうございます!!

frando標準装備のパッドより、明らかに握った時の制動力は高かったです ♪



● 走行検証の結果
まず、frando標準装備のパッドでドキドキしながら走行してみました。、初期アタリ、熱入れ、、、しばらく走行を続けてみて、まあまだ完全にアタリは出ていないでしょうが、、、

き、きかねえ!!(T_T)

いや、なんというか、止まるのは止まるんですけど、期待した状態とは程遠いという悲しい状況です。そこで、上記のMFRパッドに交換した訳ですが、全体的に一回り制動力が上がったものの、やはり期待した状態にはまだまだ。。。(;´Д`)

まだエアを噛んでて圧力が逃げてるのかな?と思ったりもしたのですが。
パッド引き摺り皆無のクルクル~状態 ( ̄▽ ̄)
エア噛んでたら、こんなきちんとPOTピストンが戻らないでしょ?たぶん (^_^;)

真面目な話、エアの確認やその他諸々、出来うる限りの事はしましたが大きな変化はありませんでした。どうやら根本的なキャパシティ不足で間違いなさそうです。

という事で、『しっかり握ればボチボチ止まる』 というレベルが今回の到達点でございました。うーん、、、強く握ればそれなりに効くので、良く言えば今までと同レベルに近いとは言えますが、求めているのはそこではなく、楽にコントロールできる良く効くブレーキです。

そもそも、ちゃんと構成されたラジアルマスターのブレーキって、指一本でもグイ~っと止まるくらい制動力高いしコントロールも出来るし。うん、完全に程遠い・・・ orz


しかーし! これで満足するような僕ではございませんwwww


● 次なる作戦その1
トップの写真では解りにくいでしょうが、今回S-1GPも走ってみて、ノーマルディスクがとんでもない焼け方しているんですね。これはもうやはり、根本的なキャパシティ不足でほぼ間違いなさそうなので、僕が知っている範囲で、取り急ぎ選べる最高レベルの220mmディスクを早速入手。(・∀・)

サンスターのPCX向けディスクです。値段は聞かないで下さいww


● 次なる作戦その2
さらに制動力のキャパを上げるべく、キャリパー左右を連結しているブリッヂボルトをチタンに換えます。
エルデくんご協力のもと、チタンの中でも表面処理等を含めて、ボルトとしては最高レベルの『FGチタン』と呼ばれるボルトを入手。

値段は、、、こちらも聞かないで下さいwwwwww


誤解のないように申しておきますが、『効かねえ!!』というのは、あくまでレース使用前提で期待したレベルに対しての感想であって、街乗りとして使うのであれば今回の構成は必要十分でございます。当たり前の事ですが、純正よりは確実に良く止まりますので。

僕が求めている制動力を街乗り車両で実装したら危なすぎます (;・∀・)
確実に握りゴケ誘発装置となっちゃうでしょう (^_^;)

なので、街乗りとして使うなら今回の構成は非常にコントロールし易いブレーキと言えます。握り込めばちゃんと制動力も上がりますし、ね。

もしfrandoにホレて装着してみたいという方が居たらご連絡下さい。相談に乗りますです ♪



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