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2013年8月14日水曜日

PCXの太タイヤ化は大変ですよ(13インチ化含む)


PCXがだいぶん普及してきて、MADMAXをはじめ、13インチホイールが提供され入手できるようになったり、足回りのカスタムも幅が広がってきましたね。それに伴い、なんとも危うい装着事例を見聞きしたり、根本的に理解不足と思われる方を見聞きしたり、、、うーん。

偉そうに書きますがね、安直に考えてる人多過ぎだと思います。

特に『タイヤを太くしたい』という方々に対する注意喚起として、改めて書き記しておきますね。


僕が13インチを導入した背景や装着時の報告は、ここでは割愛します。詳しくは以下のリンクで、過去ログもまとめてあるので、ご参照下さいませ~。m(__)m
● 『PCX-13インチホイール : その4』 純正タイヤとの比較


さて、ところで、『タイヤを太くしたい!』 と思っている皆さんへ、まず最初に当たり前ですけどメリットとデメリットを書いておきます。


【 メリット 】 ・・・ 見た目が太くなる。だけ。
( 一部銘柄に限り、グリップ向上というメリットが無くもない、です )


【 デメリット (14インチ純正ホイールの場合) 】
・ リム幅が細すぎてタイヤのプロファイルが狂う
・ 同じくリム幅が細く、サイドウォールのストレスが高過ぎる
・ バンク時の適正な接地面が確保されず危険性高し
・ つまり、走行性能に対し何も良いことなし

【 デメリット (13インチ社外ホイールの場合) 】
・ ほとんどの製品が精度も強度も期待できず。危険度は自己責任
・ フロントはフォークへの対策必要性が高い。危険度は自己責任
・ リアはサスペンション選択肢が限定される。買い直し可能性高し
・ 外径が小さくなるモノを選択すると、バンク角が更に減少

【 デメリット (共通) 】
・ 重量増、走行抵抗増による、燃費悪化
・ リアタイヤ外径が変わる場合、距離と速度表示が変わる
・ フロントにリア用のセンターグルーブの無いタイヤとか、雨天時に危険極まりない


とりあえず、これくらいにしておきます。『太くしたい!』というその一点の為に、これだけのデメリットを覚悟していますか?という話です。まだもっとデメリットありますけどね。

そういう事が解っている人は良いんですよ。覚悟の上ですもんね。トラブルに対して常に神経向けている事でしょうし。 でも、安直に考えてたかも?と思う方、もしこのブログを見かけて、ちょっとでも真剣に考えて頂けたら幸いです。


さーて、それでは、覚悟の上で太くしたいけど、何が大変なのか解らないという方の為に、参考までに僕の事例を紹介しておきます。僕は太くしたい訳ではなく、HOOP-PROを使いたいがゆえに、太くならざるを得なかっただけなんですが、結果は同じ事なので。(^^ゞ



● リアはそれなりに選択肢が広い
太くする場合、リアに関しては実寸140mm幅程度までなら、リアサスさえ干渉しなければ、その他は無加工で履けます。それ以上は、危険な加工の世界ですのでオススメしませんです。まあ、実寸140mm幅レベルまでイケますから、その程度で満足しましょうよ、、、と僕は言いたい(笑)

上記デメリットを覚悟の上で、実寸140mm幅以内でお楽しみ下さいませ。(^_^;)

参考までに、3.5インチリム幅にHOOPの150/70-13、これくらいが限界サイズです。ただ、純正ホイールの場合はリム幅的に(2.15インチです)こんなに太くできないでしょう。上記デメリットも考えると、タイヤ性能的にも120/80-14あたりが限界だと思います。ご参考までに。



● フロントは実寸約100mm幅以上が危険
問題はフロントです。フォークの幅が狭いため、実寸で105mmくらいが限界、ショルダー部の位置がボトムケースのシール部に近い場合は、実寸で100mmくらいが限界になっちゃいます。それを越す場合は、何らかの自己責任対処が必須です。

代表例としてHOOP-PROの110/90-13サイズ。これはもう全然ダメ。以下でご確認ください。

2.5インチ幅のリムへの組み込み実寸で、ショルダー部107mm幅になります。それがフォークのどの付近に干渉するのか、解りますでしょうか。同じ110/90でも銘柄により形状の違いがあり、多少の差はありますが、概ね似たり寄ったりでしょうね。

少なくともHOOP-PROは確実に干渉します。


以前の投稿でも紹介していますが、こういう無謀な削り加工が必須になっちゃう訳です。ちなみに、この程度では荷重が掛かると、タイヤが寄れて擦れちゃいました。組み付け状態で1mm程度のクリアランスだったんですが、これでは厳しいという事です。


で、こうなっちゃう訳です。こちらはNCYフォークの写真ですが、フェンダー固定位置を基準にして見比べてみて下さい。あ、フェンダーも加工してますよ、ご自分の純正と見比べてみて下さい。

こんな加工、絶対に人様にはオススメしませんよ。自己責任とはいえ、やり過ぎだっての (^_^;)
細くてHOOP-PROより喰うタイヤがあるのなら、僕は確実にそっちを使っていましたです。


なるべく正面から。どれくらい削っているか解りますかね。

これで左右とも2~3mm程度はクリアランス取れます。サーキットレンジで走っても、タイヤが寄れて擦れる事もありません。市街地のみ走行なら、もうちょっと削りは少なめでも良いかも知れません。




【 参考 : ワイドステムへ換装して解決する場合 】


これ、練馬インター号のディスクオフセットです。参考までに写真使わせてもらいます。m(__)m

どうしても、もっと太くしたい!という場合、フォークの干渉を避けるためにワイドステムを選択するのも解決策の一つです。この場合、一気にフロントタイヤの選択肢は増えますね。ただし今度は、ブレーキが大問題。ディスクとキャリパーの位置が合わなくなります。

これは個人的見解になりますが、キャリパーサポートをカラー等でディスク位置に併せてオフセットするのは、絶対にやめたほうが良いです。制動荷重に耐えられませんよ、たぶん。
どこぞの某ueponくん(笑)は、実際にキャリパー吹っ飛んだそうです。ああ怖い。。。結果、大事に至っていないから良かったものの、シャレにならないです。

なので、一番良いのは、オフセット量に併せて、練馬インター号のようなオフセットスペーサーを製作し、ディスク側を移動させる事です。もしくは、超超ジュラルミン等で一体成型のキャリパーサポートを製作するか、です。 なんにせよ、命削るより、お財布を削りましょう。(^_^;)



【 あとがき 】
いかがでしょ、相当な覚悟が必要だと考えて頂けたでしょうか? さらに、万が一のトラブルがあると、足周りなだけに即転倒に繋がりかねません。自分の怪我だけじゃなく、第三者まで巻き込んだら目も当てられませんよ。

なので、装着後しばらくは、安全な場所で急制動や段差通過などを行い、そのたびに不具合が発生していないかをチェック。これを繰り返し、繰り返し、入念に安全確認をすべきです。 僕、今でもやってますよ。だってインチキホイールですもん。(^^ゞ

というわけで結論。

僕は、PCXの太タイヤ化は一切オススメしません。

いくらMADMAXで13インチホイールの扱いがあっても、勧められないもんは勧められないです。純正14インチホイールじゃリム幅が細すぎるし、社外13インチホイールは精度強度に不安が付きまとうし、JWL規格認定を受けたホイールが出てこない限り、やめたほうが良いですよ。。。

デメリットを自己解決できる方は、自己責任で13インチ導入するのはご自身の判断かと。

ちなみに、現状唯一(と思われる)JWL規格認定のホイールは12インチ製品です。どんなにハイトの高いタイヤを選んだって、車体側を創意工夫して対処しない限り、バンク角が少なすぎて、真っ直ぐ意外はまともに走れないでしょうね。。。PCXの現状、こんなもんです。(-_-;)

どーしても、どーしても、なんとかしたいなら、フロントに関してはステム打ち換えによる他車種流用が、現状一番現実的でしょうかね。やっぱり、お財布削る事になりますけど。(^_^;)

m(__)m


※ みんカラで頂いているコメントへのリンク ※

2 件のコメント:

  1. こんにちは、タイヤ選びは人それぞれですね^^;

    たんに見た目重視で太くしたい人。

    ハイグリップにしたい人。

    私の場合は、もう少しグリップ力のあるタイヤがあればな~程度なので14インチのままでも十分ですけどね。
    しかし、選択肢少ないですよねPCXって(;x;)

    わかたくさんお勧めの14インチタイヤなどあれば教えて頂けますか?

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    1. こんにちは~。

      お勧めの14インチタイヤですか?うーん、僕自身が使ってないので何とも言えないのですが、全天候対応としてはミシュランのシティグリップが評判良いですね。

      また、ピレリのディアブロスクーターは、プロファイルがノッペリしているので、リム幅の細いPCXに履かせると、程よいラウンド形状になって、接地面積的には良いみたいです。グリップ感も良いみたいですよ。

      その他は、僕の近辺で使っている人が居ないので、なんとも解らないです。たいした情報が無くてすみませんです。(^_^;)

      ご参考までに~ m(__)m

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